ぽぷの備忘録的ブログ

ただ思ったことを書き連ねるページ。

嵐を宝箱にしまう日

 

2019年1月27日

 

私は次の日のテスト勉強をしていた。その前まで4連勤したバイトの疲れが抜けず、あまり集中出来なかった。

 

だから母の「タルト買ってきたよ」の一言ですぐに部屋を出ようとした。その時だった。

 

 

母がニュース速報を教えてくれたのだ。「人気グループ嵐が活動休止を発表」と。

 

 

私がまず言ったのは「嘘じゃん」だった。

 

母が若干にやけていたから嘘だと思ったのだ。私の母はよく突拍子もない嘘をつくから。

 

でも母は真面目な顔になり「本当だ」と。

 

 

慌ててTwitterを開いた。まだメールは来ていなかったからそれしか確認のしようがなかった。

 

 

Twitterを開くと私と同じく動揺したフォロワーさんたちのつぶやきが次から次へと流れていた。みんな同じことを言っている。「嘘だ」と。

 

 

 

でもどうやら本当らしい。フォロワーさんのうちの1人が動画があがっていると教えてくれた。

 

 

 

すぐにサイトへ飛んだ。幸いにもChromeはこの手の繋がりやすさは強く、すぐに再生できた。Chromeを入れていて良かったと思った。まだこの時の私はそんなことを考える余裕があった。

 

 

 

家族がいる所ではイヤホンをしないことに決めていたけど、それどころではない。再生してまず目に入ったのは大野くんの今までに見たことの無い顔だった。

 

 

 

 

 

今までの動画では端の方でいつも笑顔でメンバーを見ていた大野くんが、真ん中で、深刻な顔をしている。

 

 

 

 

 

そこから親に話しかけられても一切返事をせず、ただただ動画を見続けた。あまりにも突然で、言っている内容をうまく飲み込めなかった。

 

 

大野くんのコメントに続き、それぞれが順番に想いを語っていた。

 

 

「じゃあ僕次話していいですか?」なんてときおり笑い合いながら。思わず笑ってしまった自分もいた。

 

 

 

 

でも、話している内容は笑えなくて。だんだんと視界がぼやけてきて。

 

 

 

 

翔くんのコメントで、涙が零れた。ああ、本当に嵐が見れなくなるんだ、と。

 

 

 

 

 

 

すぐにもう一度再生した。今度は言っている内容が現実の事として理解出来た。嵐は、一時活動休止をすると。大野くんが自由に生きたいんだと。

 

 

 

 

「ならしょうがない」

私は素直にそう思えた。一瞬だけど。

 

 

 

 

大野くんが休みたいと言っている。20年休むことなく続けてきた嵐を、休みたいと。

 

 

 

 

休みたいという感情は人として当たり前のものだと思う。私だって学校休みたい時だってあるし、部活もバイトも休みたいと思う時がある。

 

 

 

 

大野くんは辞めようと思っていたジャニーズをそれから20年も続け、私たちに夢を見させてくれた。休むことなく走り続け、嵐を全うしてきてくれた。

 

 

だからこれに関しては私たちファンは何も言うことは無い。ただ一つ、「ゆっくり休んでください」と。

 

 

 

 

 

でも、今まで私に生きる勇気を与え続けてくれた嵐がしばらく見れなくなってしまう。CDもDVDも、歌番組もバラエティも、どこを探しても5人の嵐は見れなくなってしまう。

 

 

 

 

私はこれから何を糧に生きていけばいいのだろう。テレビで5人の笑顔を見ることが、新曲を待ちわびることが毎日の楽しみだったのに。

 

 

 

 

 

そこから何をして過ごしていたのかはちゃんとは覚えていない。結局タルトを食べる気にはなれず、いつもは笑ってみるテレビも「面白い企画だね」とどこか冷静に見ていた。

 

 

 

 

 

 

そして、記者会見の模様が放送された。番組のほとんどの時間を記者会見の映像にしてくれたその番組は、会員動画と同じ服装の5人をひたすら届けてくれた。

 

 

 

 

 

記者の質問はどれも批判的ではなかった。ただ事実確認をしていた。通常なら「解散ではないのか」「何故このタイミングなのか」などと矢継ぎ早に質問が来そうなものなのに。

 

 

 

 

5人が答えることは全て動画で言っていたことだった。ああ、全部先にファンに伝えてくれたんだ。だから記者も踏み込んだ質問が出来ないのだ。既に全てを伝えてくれているから。

 

 

 

 

記者会見でも5人は笑い合っていた。まるでVS嵐のオープニングトークのように。大野くんは深刻な顔をしていたけど、その時は他の4人が質問に答え、大野くんを守っていた。嵐は、5人のものだから。

 

 

 

 

最後まで会見を見終わった私はまた泣いてしまった。本当に嵐が見れなくなる寂しさと、私たちファン以上に嵐を大切に思って決断を下した5人への想いとで何が何だか分からなくなってしまった。

 

 

 

 

 

 

嵐において、5-1=0であり、5×20の5ではなく20を止めた5人は、本当に嵐が好きなのだと思う。誰よりも嵐を考え、誰よりも5人の嵐を優先に考えてきた5人は、自分たちの思いを尊重し休止という選択をした。

 

 

 

 

 

ファンにはあらかじめ全員が来れるようにライブツアーを用意し、2年間の猶予を与えてくれ、記者会見では80分立ち続け、別の部屋にいるたくさんの記者を気遣い、質問に滞りなく答え、笑顔を見せてくれて。これ以上に最高な5人がいるだろうか。

 

 

 

 

 

私は何があってもこの5人のファンであって、これからもファンであることを決意した。この2年は下を向かず嵐について行き、感謝の想いを伝えよう。たくさんの思い出を共有しよう。

 

 

 

 

 

嵐はこれまでの仕事の功績を称えられ、世間から有給休暇をもらったのだ。それを邪魔する権利は、誰にもない。ただ、ゆっくりと休んでほしいと、願うだけだ。

 

 

 

 

 

 

Twitterでは1日でたくさんのタグが出来た。これからファンで5人を幸せにしよう、夏休みを楽しんでもらおう。なんて素敵なファンなんだろう。普通なら誰かが「事実上解散じゃないか」「こんなことになるならファンを辞める」とか言い出しそうなものなのに、そんなネガティブな意見は見なかった。みんな口を揃えて「会見を見て安心した。これからもついて行く」と。

 

 

 

 

 

ここまで完璧な会見をした5人は本当にすごい。重苦しい雰囲気をとっぱらい、ぶしつけな質問にも見事な切り返しを見せ、「嵐を巻き起こしちゃいますか」と約束してくれた。

 

 

 

 

 

 

ここまで来たら、もう何も言うことは無い。ただ、嵐が宝箱にしまわれるまで感謝の気持ちを伝え、その宝箱の鍵を大野くんが握りしめて帰ってくるのを待つだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

私はずっと嵐の、5人の嵐のファンでありたい。